こんにちは。少しだけ、時間を巻き戻させてほしい。
Apopiaより前、あの8年の旅がはじまる、もっと前に遡ります。
子どもの頃からゲームが好きで、自分が根っからのゲーマーだということに、疑いはありません。このゲームのプログラマーであり、幼なじみでもあるリッキーとは、よくお互いの家を行き来して、いろんなゲームを一緒に遊んでいました。Tomb Raider、StarCraft、Final Fantasy……当時私たちが夢中になったタイトルを挙げれば、キリがありません。そして、あの頃の時間は、今でも大切な思い出として胸に残っています。でも、ある時を境に、何かが少し変わったんです。あの夏休みのことを今でも覚えています。RPGやアクションゲームを遊ぶ代わりに、何週間もPCでVisual BasicやWarcraft III のマップエディターを必死に勉強しました。ただゲームを遊ぶだけじゃなく、ゲームを作り始めていたんです。だけど、出来上がったのは、小規模で、しょうもない、バグが多いミニゲームばかりで、遊ぶのは、自分と仲の良いクラスメイト数人だけ。でも、遊ぶこと以上に、作ることが好きだということに気づいたんです!その気持ちは、ずっと消えませんでした。
そして2017年の半ばのこと、私はその夢をリッキーに打ち明けました。
同じゲームで育ち、同じバグに笑い、同じ強敵に一緒に詰まってきた仲間です。我々は、ただ“面白いゲームを遊びたいだけじゃなく、面白いゲームを自分たちで作りたいと思うようになっていました。幸運にも、我々はあるコンテストに挑戦、見事アワードを受賞しました。その賞金は、初めての本当の資金となり、これが趣味だけでは終わらない、もしかしたら本当にできるのかもしれないと、自信につながりました。でも、情熱だけではゲームは作れません。
Apopia の開発は、まさに試行錯誤の繰り返しでした。デザインをめぐって何度も議論し、何ヶ月もかけて作ったシステムを泣く泣く切り捨てたこともあります。キャラクターを書き直し、アートスタイルの変更、ゲームプレイサイクルを何度も作り直しました。迷っていたからではありません。このくらいでいいかと妥協することは、選択肢になかったからです。これは本当に面白い?意味ある?遊びたいと思える?と我々はずっと自問し続けてきました。一歩前に進むために、三歩も後ろへ下がらなければならないこともありました。このプロジェクトは、思いついてすぐ作るようなものではありません。
たくさんの挫折や、眠れない夜、そして数えきれないほどの修正を重ねて、ようやく“これだ”と思える形に磨き上げてきた、愛情そのものなんです。
意見がぶつかった日も、不安に押しつぶされそうになった日も、汗と涙が混ざったような時間さえも、それでも僕たちを支えてくれたものがありました。どうして始めたのか、その理由を決して見失わなかったこと。
“自分たちが本気で信じられるゲームを作りたい。”
“そして、あなたの心にいつまでも残るゲームを届けたい。”
次回のディベロッパーダイアリーでは、その夢が一度は崩れかけた瞬間と、どのように立ち上がったのかをお話しします。この旅を一緒に歩んでくれて、本当にありがとう。
Onon
Apopiaディレクター